ONE HUNDREDTH

中国、小売、マーケティング、ファッションなどなど

上海で見に行くべきスポット・サービス一覧(2019年1月版)

先日、日本からの友人達に上海を案内する機会がありました。生憎1日という限られた時間だったので全てを廻ることはできませんでしたが、どこを案内すべきか検討した際にスポット・サービスをリスト化したので、このブログにもUPしておきます。

 ※変化の激しい中国では、新しく出来た施設・サービスが半年後、いや数ヶ月後に無くなっていることも不思議でないので、見に行かれる際はご自身でも事前に確認願います。 

 

視察に当たっての参考情報

(1) 旅行者がWeChatペイを使う方法(2019年1月時点)

日本人が今、一番中国で体験してみたいと思うのが「キャッシュレス社会」だと思います。以前このブログでも中国視察の前に準備するべきこととして、旅行者・出張者がWeChatペイ・Alipayを使う方法を紹介しました。

しかし、上記エントリーで紹介しているWeChatペイ・Alipayを既に利用している人から送金してもらってチャージする方法は、現在できなくなっています。

お金を受け取ろうとすると、銀行カードの紐付けを促すメッセージが表示され、先に進むことができません。2018年中頃あたりから、この方式が使えなくなったという噂を耳にしていましたが、現実でした。 結局、今回友人達は自身でキャッシュレス社会を体験することができなかったのですが、詳しい方の情報に寄れば、クレジットカードでアクティベートまでしたのち、日本の空港等に設置されているポケットチェンジを使ってチャージする方法であれば使えるとのこと。これから中国に来られる方は、是非この方法を試していただきたいと思います。(※できた!できなかった!等の情報もお待ちしています)

▼2019年3月1日追記

ダメだと思っていたAlipayも、こちらにまとめられている方法で登録&使用できた(2019年2月末時点)という情報がありました。

(2) 視察は必ず中国在住の人と一緒に

中国の大部分のサービスは中国人 or 中国に住む人の為に作られています。中国の携帯電話を持っていない&中国に銀行口座を持っていない旅行者・出張者には使えないサービスがほとんど。仮に上記WeChatペイのチャージはできたとしても、旅行者・出張者だけでは体験できないことが多々出て来ます。

視察に際には、現地に住む友人やコーディネーターに同行してもらうことを強くお薦めします。自分たちだけで廻って中国人が使う様子を見ているだけとは得られる情報・体験がかなり変わって来ると思います。

(3) 大衆点評・百度地図は街歩きに必須

今回のエントリー内に貼っている多くのURLは大衆点評のものです。中国版食べログと言われてますが(実態はもっと多様な機能を備えている)、飲食店だけではない様々な店舗情報が掲載されているので、行きたい施設を調べる際には必須アイテムです。

また中国ではGoogle Mapも正常作動しないので、中国版の地図アプリも必須です。個人的には百度地図が好み。日本のApp Storeからもダウンロードできますので、事前にインストールしておくことをお薦めします。

 

オススメ視察スポット

無人小売系

2016年末にAmazon Goの構想が発表されて以降、それに先行する形で2017年から急速に広がった中国の無人ブームは、既に一周まわって収束に向かっているのが実態です。また、一言で「無人」と言ってもその形態は様々で、主に4つのタイプに分けられます。

タイプ①:ウォークスルー決済型

これが一番日本人がイメージする「無人」に近いと思います。Amazon Go風のレジを必要としない、歩いてゲートを通るだけで会計ができる店舗。画像・重量センサーやRFID等を使って商品をトラッキングし、顔認証やアプリを使って店舗を出ると自動的に決済が行われている仕組み。

◆简24 http://www.jian24.com/

上海でこのタイプの店舗を牽引したコンビニです。しかし、話題性に反して店舗の改廃が激しいので、最新の店舗情報は上記サイトからアプリをダウンロードして確認してください。ちなみに、2018年夏頃に撮影したこの写真の店は既になくなっています。

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◆云拿无人便利店 http://www.dianping.com/shop/12244223

虹橋空港内に新しく出来た無人コンビニ。「简24」の店舗が減少・縮小されている状況下では、今、一番整った無人環境が見られる店舗かもしれません。

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◆志达书店 http://www.dianping.com/shop/3260125 

復旦大学のすぐ側にある書店。本には全てRFIDが貼られており、顔認証での決済ができます。過去2回見に行きましたが、一度も顔認証での決済はできていません(笑)。中国ではあるあるの話です。

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◆苏宁电器 http://www.dianping.com/shop/4553616

大手家電量販店の蘇寧電気の五角城の店舗内にあるコンセプトストア。顔認証とRFIDの組み合わせによる無人店舗。

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タイプ②:無人コンテナ型

当初、中国の無人ブームを牽引したのがこのタイプ。コンテナのような外観の小さな店舗で、入口の扉は鍵がかかっており、スマホで認証してから入店。無人のレジで自分で会計すれば出口が開く仕組みです。タイプ①③の店舗にはスタッフがいますが、ここは本当に無人です。但し、商品数が少なく、劇的な顧客体験の向上も無かった為、利用者は増えておらず、店舗も広がっていません。

◆欧尚(旧BINGO BOX)

下記エントリー時のBINGO BOXの名前での店は無くなっており、同じ場所で支援していたスーパー「欧尚」の名前に変わって運営されています。

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タイプ③:セルフスマホ会計型

店舗の作りは一般のコンビニやスーパーと同じですが、支払方法だけ異なり、顧客自身で会計するセルフ方式です。セルフ方式と言っても専用レジがあるのではなく、アプリ・ミニアプリを使って購入したい商品のバーコードをスキャン。モバイル上で支払いするとバーコードが表示されるので、退店時にそのバーコードと商品を店員に提示する流れ。会計の列に並ぶ必要はありません。個人的には、この方式が一番日本でも導入しやすいのではと思っていますが、派手さはないので友人達の反応はイマイチでした(笑)。

◆猩便利 「猩便利」をApp Storeで

新興コンビニでゴリラのイラストがマーク。店舗数はどんどん増えており、最新の店舗情報は上記アプリから確認してください。

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カルフール(天山店) http://www.dianping.com/shop/103605009

中国で苦境に立たせているカルフールがテンセントとコラボした店舗。カルフールはレジを順次刷新しており、中山公園など他の店舗でもこのタイプを見られるようになっています。

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タイプ④:自動販売機拡張型

自動販売機だから無人なのは当たり前ですが、一般の自動販売機との違いは、商品は扉の開閉が可能な冷蔵ケースに格納されており、商品管理にRFIDやセンサーが用いられている点。従来の缶やペットボトルが主流の自動販売機と違って、様々なパッケージの商品を取り扱うことができるので、品揃えの幅を増やせることが可能です。当初「Take Go」が話題になりましたが、駅やショッピングセンター等でたまに見かけることができます。

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ニューリテール・スーパー 

アリババがニューリテール(新小売)構想を発表して以降、その象徴的な存在として、日本でも様々なメディアが取り上げている話題のスーパーです。そのアリババに対抗して、テンセント陣営からも似たようなスーパーが開発されています。 

◆盒馬鮮生 「盒马-鲜美生活」をApp Storeで

EC倉庫としての機能も果たす店頭を動き回るピッキング担当、天井に張り巡らされたベルトコンベア、顔認証決済もできるセルフレジ、見ていて楽しい豊富な海鮮類、その場で食べられるレストラン機能、変わり種の自動販売機など見処は満載。中国に来たからには絶対見るべきスーパーです。順次店舗は増えているので、最新店舗情報は上記アプリから確認ください。

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◆超级物种 App Store 上的“永辉生活”

盒馬に対抗する形でテンセントが支援、資本提携する老舗スーパーの永輝が開発している新店舗。 盒馬の二番煎じ感は否めませんが、同様にオンラインとオフラインの融合を図っています。オーガニック食材にこだわった「永輝超市」もあります。ちなみに、テクノロジーとは関係ありませんが、ここのロブスターのUFOキャッチャーは盛り上がりますので(笑)、是非チャレンジしてみてください。こちらの店舗情報も、上記アプリ(※中国のApp Storeのみ)から確認してください。

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シェアリングエコノミー

この分野でも世界をリードをする中国。既に淘汰されたサービスも多々ありますが、まだまだ熱いカテゴリーです。

◆Mobike 「Mobike モバイク - スマート バイクシェアリング」をApp Storeで

もはや説明不要のシェアバイク。日本の携帯&日本のクレジットカードで利用できます。上海は坂もないので、街歩きの足として利用してみてください。ライバルだった黄色のofoの自転車はどんどん街から減っていってます。

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◆DiDi  

これも説明不要のライドシェア。上海の生活には欠かせないサービスです。最近、日本でもローンチしたことによって、日本のアプリと中国のアプリが別々になり、中国用のアプリは中国のApp Storeからダウンロードする必要があります。中国版でも日本のクレジットカードで支払いできるようですが、旅行者が利用するには少しハードルが高いかもしれません。

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◆磨伞(シェア傘) App Store 上的“摩伞”

以前、このブログでも紹介したシェア傘「磨伞」。各地下鉄の駅で見かけることができますが、最近になって利用できなくなり出しています。そろそろ消えそう?

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◆怪兽充电(モバイルバッテリー)

これも日本にもあれば良いのにと思う非常に便利なサービス。街のレストラン等に設置されているので、保証金を払った上で(芝麻信用の点数が高ければ不要)で登録すると充電器を取り出せます。返す時は、その時にいる場所から最寄りの返却可能箇所をアプリ上で探して、返却。借りた場所と同じである必要はありません。時間制で課金されます。カフェ・レストランなど至る場所で見かけることができます。

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Tech飲食・レストラン 

モバイル決済をはじめ、多くの小売・飲食で何らかのテクノロジーが活用されていますが、特に話題&面白い店をご紹介。

Luckin Coffee 「luckin coffee 瑞幸咖啡」をApp Storeで

スタバを抜くと日本でも話題になっているコーヒーチェーン。注文・決済は全てスマホ上でおこない、店頭に取りに行くか配達してもらうか選ぶ。店舗は異常な速度で増加中。最新店舗は上記アプリから確認してください。中国携帯とAlipay or WeChatでの支払いが必要です。個人的には店舗数の拡大が早すぎて、第2のofoにならないか危惧しています。

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◆喜茶(Hey Tea) 喜茶HEYTEA--唯一官网

2018年頃から人気に火がつき、ピーク時は2時間待ちの店があったほどの話題店。お茶とクリームチーズ組み合わせた飲み物で、店が増えた現在も今だに行列が続いています。喜茶を真似た第2・第3のブランドも続々と出現。味は確かにまずまず美味しいですが、そこまで並んで飲みたい?というのが正直な感想。これまでは飲みたくても並ぶのが面倒だったのですが、一見客が一巡し、話題性が鎮火してきたこのタイミングでミニアプリ「喜茶GO」をリリース。これを使って事前注文しておけば、並ぶ必要がなくなります。店舗は人気のショッピングセンターを選んで出店しています。上記WEBサイトで確認ください。

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◆Ratio  http://www.dianping.com/shop/108201326

下記写真をご覧いただいて分かる通り、ロボットが酒・カフェを作ってくれる店です。人民広場のラッフルズにあります。店員曰く、カクテルが一番ロボットの見栄えが良いとのこと(笑)。日本人の感覚だと、ロボットの費用、上海の一等地での家賃等を考えると採算が合わない気がしますが、そこは投資先行型の中国。面白い店が仕上がっています。

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失重餐庁 http://www.dianping.com/shop/108326453

これはまだ行ったことがありませんが、宇宙をテーマにしたレストランができたそうです。たきさんのブログで詳しく説明されています。まぁこれはテクノロジーというより、エンタメレストランという感じですが、こういうのも中国ならではの気がします。場所は世紀大道です。

 

無人その他  

小売の無人ブームが沈静化したのは前述の通りですが、それ以外も様々な無人サービスが存在します。

◆カラオケBOX

街の至るところでこのようなミニカラオケBOXを見かけます。定員は2名までで、ヘッドホンをして歌います。もはや中国では当たり前ですが、現金での支払いはできません。ちなみに、友人はこれが一番面白かったと言ってました。

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◆化粧ボックス

こちらもたきさんのブログから。様々なブランドの化粧品を使って化粧ができる無人化粧ボックスです。これが果たして儲かっているのかどうかは分かりませんが、ひらめいたアイデアを即実行に移して、短期間で実現してしまうというのが中国の強みです。

 

ブランド旗艦店  

最後は、これまでとは毛色の異なるもので、ブランドの旗艦店です。今まで世界のトップブランドにとってアジアで一番重要なマーケットは日本、アジアで一番最初に進出するなら東京だったと思いますが、スタバやNIKEの旗艦店を見ていると、もはや世界が重要視しているのは日本・東京ではなく、中国・上海に確実に変わっているのだと感じさせられます。 

Starbucks Reserve Roastery Shanghai Shanghai Roastery | Starbucks Reserve

2018年のオープン以来、上海の名物観光スポットに加わったスタバの新業態。場所は南京西路。「世界中から調達した最も個性的なコーヒーの焙煎と抽出を楽しめる」といことで、3000平米弱ある巨大店舗の中には、超巨大な銅製ロースターが設置されています。2019年2月には、上海に続いて東京・中目黒にもオープン予定とのこと。

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NIKE House of Innovation Nike House of Innovation in Shanghai - Nike News

大規模リニューアルを経た人民広場にある世茂ショッピングセンターの中にオープンしたNIKEの新業態。デジタルとリアルの店舗体験の融合を図っており、ニューヨークに次ぐ2番目の店。未来感ある店舗に仕上がっています。約4000平米ほどある店舗には、オリジナルシューズを作れるLabや、ナイキのエキスパートスタッフから1対1でアドバイスを貰えるような機能もあります。

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無印良品(上海淮海755) 無印良品 上海淮海755 | 無印良品

中国人からの支持も高い無印の中国最大の店舗。本と商品の編集売場「MUJI BOOKS」や、顧客とのコミュニケーションスペース「Open MUJI」、さらに2018年には「MUJI Diner」もオープンしました。

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UNIQLO UNIQLO SHANGHAI(上海淮海路全球旗舰店) - UNIQLO

こちらも人気のユニクロの旗艦店。2013年にオープンした約6000平米ほどの店舗。地下にはGU、最上階にはディズニーとのコラボショップもあります。商品自体は大きく日本と変わらないので、日本人からすると珍しくはないと思いますが、無印しかり、中国人の消費動向を見るには良いと思います。

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以上、いかがでしたでしょうか?全てをまわろうと思えば、最低2日は掛かります。特に最初に紹介した無人小売の店舗は郊外にしかないので移動に時間がかかります。事前の情報収集と視察ルートの検討は必要かと思います。最新の中国・上海を感じ取ってみてください。